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6月農事メモ

6月の農事メモ (R6)


家庭菜園、市民農園利用者向きに野菜栽培情報を毎月配信しています。
6月21日は1年でもっとも昼の時間が長い「夏至」で、雨も多い季節となります。
今月の農事メモは、1.今月収穫の時期を迎える作物、2.今月植え付け適期を迎える作物、3.夏野菜の栽培管理について紹介します。

1.今月収穫の時期を迎える作物

<ジャガイモ> 
 花が咲き終わって下葉が黄色く枯れ始めたら、天気が良く土の乾いている日を選んで掘り上げます。(雨上がりなども避けましょう。)三つ又鍬(備中鍬とも呼ばれる、フォークのように先が分かれているもの)を使用すると、イモを傷つけることが少なくなります。掘り上げたら風に当て、十分に土を乾かして保存します。ただし、直射日光に長時間当てるとイモが緑色になり、苦くなるので注意します。掘りたてのイモは皮も薄いので小さなイモも洗ってそのまま蒸し、塩をかけるだけでおいしくいただけます。子どもたちのおやつにもお薦めです。

<ニンニク>
 茎葉の約2分の1程度が黄色くなってきた頃、数日晴天が予想される日に株全体を引き抜いて収穫します。ひげ根についた土をふるい落とし、ひげ根は切り捨てて4〜5日乾かします。茎葉が乾いたら茎を短く切って、風通しが良くて涼しい所に吊るして保存します。

<タマネギ>
 球の部分の肥大充実が進むと、葉鞘の内部が中空になってきます。この部分が弱くなり、球の部分が肥大すると風によって簡単に葉が倒れてきます。これは球の部分が成熟した印です。倒伏後1週間くらいが収穫適期となります。晴天の日を見計らって収穫し、1〜2日天日採り干しした後、雨の当たらない場所で、吊って保存します。採り遅れるととうが立ち始めていわゆるねぎぼうずが出てきて硬くなります。また、小さいタマネギもまるごと煮込みスープにするとおいしくいただけます。

<この春にタネまき、植え付けをした葉物野菜>
 結球レタスは頭部を押して堅く感じるころが収穫適期です。結球しない品種は外側の葉から順次収穫していきます。6月中旬ごろになると、中央から茎が高く伸び枝葉を広げ、花を咲かせます(いわゆるとうが立つという状態)。とうが立つと葉も堅く苦くなるので早めに収穫します。
 コマツナ、ホウレンソウ、チンゲンサイなどもとうが立つ前に早めに収穫します。
 

2.今月植え付け適期を迎える作物

 豆類(サヤインゲン、エダマメ、ラッカセイ)、オクラ、ツルムラサキ、セロリなどが、植え付け適期を迎えています。サツマイモは6月中旬ごろまでに植え付ければ十分育ちます。また、キュウリ、ナス、トマトなどの夏野菜も収穫期を迎えますが、今から苗を植えても十分育つ品種があります。詳しくは種苗店等におたずね下さい。

3.夏野菜の栽培管理

<トマト>
a)支柱立て  
 大玉トマトは大きく育つので2メートル程度の支柱を1本立て、主枝1本仕立てにしていきます。この方法にすると茎葉が混み合いにくく、株の中まで光と風が入るので、株が健全に育って、病害虫の被害も受けにくくなります。生長に合わせて茎と支柱を8の字にゆるく結んでいきます。
b)仕立て方
 すべてのわき芽をかき取ります。ハサミを使うと樹液を介してウィルス病に感染することがあるので、必ず手でかき取ります。晴れた日の日中に行います。
*わき芽の見分け方 ―― わき芽は、葉の付け根(葉柄の際)から出てきます。株元から主枝をたどりながら、葉を確認していくとわかりやすいです。わき芽が伸びてしまうと、主枝と見分けがつきにくくなるので、早めにかき取るのがポイントです。
c)摘果 
 大玉トマトは1つの花房に実がたくさんついたら、大きな実を取るために、摘果をして1花房あたり3〜4個にします。実がピンポン玉くらいの大きさのうちに、いびつな形のものや、肥大しにくい先端の実や花から取っていきましょう。
d)追肥
 順調に生育させ、実をつけさせるには、追肥が必要となりますが、トマトはきわめて肥料に敏感で、多すぎると過繁茂になりやすい特徴があります。生長具合を見て、追肥していきます。葉の色が濃く、大きな葉が内側に向かって巻いているときは、肥料分が多い状態です。このようなときは、追肥の時期を遅らせます。
 追肥の場所は株元ではなく根が広がり生長しているところに置きます。肥料分は水に溶けて吸収されますので乾燥が強いときには同時に水やりも必要となります。
 トマトは乾燥を好み、乾かしぎみに育てるほうが味が良くなるので、あまり水は与えません。しかし、実が肥大する時期に乾きすぎると、実が大きくならなかったり、土の中の養分が吸収できず実がきれいに生長しないことが起きます。日照りが続くようならば、水やりをしましょう。

<ミニトマト>
a)支柱立て
 株元のわき芽はかき取りますが、その後は茎が垂れ下がってきたときに誘引していきます。直立の1本の支柱では支えきれないので、合掌式またはアーチ型にするか、太い支柱を数本立てそれに横向きの支柱を固定していきます。
b)仕立て方 
 手を入れないのが基本ですが、株元近くのわき芽を伸ばしても誘引する場所がないことと、株元の風通しを良くして病気を予防するために、第1果房の下のわき芽はかき取ります。さらに、第1果房の収穫時期になったら葉もかき取りましょう。
c)追肥・水やり
 大玉トマト同様に生育の状況を見て行います。

<キュウリ>
a)支柱立て
 キュウリのつるはそれ自体が螺旋(らせん)を描いて支柱に巻き付くのではなく、節ごとにでる巻きひげがつかまる所を察知して、ぐるぐると巻きつくという性質があります。それなので、太くて長い支柱で合掌式に骨組みを組んだら、枝のたくさんついている竹を立てたり、ネットなど細く巻きつきやすいもので応じていきます。
 最初はヒモで細い竹やネットに誘引し、つるが伸びるごとに絡み付きやすいようにしていきます。
b)仕立て方
 キュウリは生長が早く、どんどんつるを伸ばしていきます。株を充実させるために、株元から30?(5〜7節が目安)ほどは、わき芽(子づる)と花をかき取ります。伸ばした子づるは2節残して、早めに摘芯します。このまま子づるを伸ばしても、実がたくさん付き過ぎて、実が小さくなったり、品質が悪くなったりするからです。
c)収穫時
 植え付け後、早いものは1か月ほどで収穫できるようになります。実を大きくしすぎると株に負担がかかります。とくに株が充実していない生育初期は影響が大きいので最初の2〜3果はやや小さめで収穫します。雨の翌日は実も肥大するので早めに収穫しましょう。
d)追肥・水やり
 1番果を収穫したころから、生育具合を見て追肥をしていきます。追肥は一度に大量に与えると肥料濃度が濃くなり、根やけを起こし生育が悪くなります。肥料濃度が濃くなってしまう原因のひとつに土の乾燥があげられます。肥料の効きが悪くなるばかりでなく、果実が肥大しなくなるので、梅雨明け後は十分に水やりをします。

 <ナス>
a)支柱立て
 ナスは生長すると枝が大きく広がります。実の重みもかかるので、風に倒されないように、支柱を立てます。上に広がるように斜めに支柱を3〜4本差込み、苗の太い茎を取り巻くようクロスさせて立て、仕立てた枝を支柱に留めていきます。
b)仕立て方
 2〜4本に仕立てられますが、今回は3本仕立の仕立て方を紹介します。主枝と側枝2本の計3本の枝を伸ばす仕立て方です。いちばん最初に咲く1番花の実が大きくなりだしたら、勢いよく伸びている1番花の下の側枝2本を残し、それより下のわき芽(側枝)を取り除きます。
 接木苗の場合、台木からもわき芽が出てきます。いったんわき芽をかいた後も出てくることがあるので、出てきたら随時取り除きます。
c)収穫時
 1〜2番果のなる頃は、まだ株が十分育っていないので、早めに収穫して、株の充実を図ります。小さめで収穫するのはもったいない気がしますが、その後のナスのできが良くなるので早めに採ります。
 3番果以降も、収穫時期が遅れるとナスの皮がかたくなり、食味が落ちるので、その品種本来のサイズになったら早めに収穫しましょう。
d)追肥・水やり
 ナスは多肥を好むうえに、長く収穫するので、1番果を収穫した頃から定期的に追肥を行います。
 また、ナスは乾燥に弱いので、マルチや足元にわらを敷くなどして乾燥を防ぎ、乾いていたら、水やりが必要です。そのままにすると、身の肥大が遅れたり、つやなし果が発生したりすることがあるので注意しましょう。

*今月の農事メモは、家の光協会の「家庭菜園大百科」を参考にし、一部抜粋して紹介しています。




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  • Posted : 2024/06/19
  • Published : 2024/06/19
  • Changed : 2024/06/19
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